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2017-06-22更新
「中学校に入ったら急に勉強ができなくなっちゃって~。」
「うちの子も。全然勉強しないのよ~。部活で疲れちゃってるし、この暑さでしょ~?無理よね~。」
「あらうちも。遅くまでゲームやってて朝も全然起きないし~。私は仕事があるから、先に出てきちゃった。」
何回聞いたかわかりません。こんな会話。本当に「中学に入っ」てから勉強できなくなったのですか?
一生懸命に見える子どもの姿
スポーツに音楽に、一生懸命な夏休み
スポーツに音楽にと部活動や学校外での活動に一生懸命な子どもの姿、親は、我が子ながら時には見ほれてしまいますよね。
息子もそうでしたよ。朝から部活。試合も多くて、その場合は朝から夕方まで。
夏休み中も中学校はにぎやかです。
でも、中学生はそれだけではダメですよね?
「大人基準」に困惑する中学1年生
本当に理解できていましたか?小学校までの学習
かつては、私もそう思っていました。もう、なんという勘違い!
3分の1くらいの子は違います!成績の基準が緩いのか、子どもだからという「フィルター」のせいか、重症感がないだけ。
「中学校に入るまで、全然気が付きませんでした。我が子がこんなに勉強ができないなんて・・・。」何度も聞きましたよ。このセリフ。
相当できない子の親もそう言うので、とても不思議に思って、本人にも親にもしつこいくらい尋ねたこともあります。
勉強ができないことに気づきにくい小学校
わからないんです。本当に。小学校までは。子どもっておもしろいことを言いますよね?
子どもですから、そのくらいかな、という「あたたかい」視線で見るわけです。
子ども基準の小学校から大人基準の中学校へ
そういう「あたたかい」見守りの中から、やってきた中学校。そこは大人基準で物事をすすめる大人社会への入り口です。
中1ギャップっていろんなことで起きてきますが、制服があるとか目に見える部分はそれでもわかりやすいから理解できるんですよね。
ところが、この目に見えない部分。空気感を理解できないとつらいことになります。
小6の3月の時点では「よくできたね~」とほめられていたことも、基準が高くなってしまう中1の4月には・・・。
もちろん、素直な小6のほうが反抗期の中1よりずっと大人、と思う部分もありますよ。中学校に入ると小学校ではできていたことができなくなる、よくある話です。
簡単な例を言うと、発言。小学生は元気に発言しますが、中学生は学年が上になればなるほど発言できなくなります。思春期ですから、いろいろと思うところがあるのでしょう。
通知表で気付く我が子の本当の学力
中学校では、テストや通知表は「大人基準」
1年生であっても、テストの採点基準は、ほぼ高校入試と同程度になります。(テストテクニックがまだ付いていないことが予想されるので、若干△対応が増えるかもしれませんが。)
授業内容が難しくなり、テストも定期的に「きっちりと」厳しく行い、成績は中学校の評価基準に従って、何もかも点数化されて評価されます。
(評価の観点についての説明は、オリエンテーションや各教科の授業内であったと思います。)
通知表の多いパターンは5~1までの5段階評価と各教科ごとの観点別評価ABC(各教科の観点ごとに。◎〇△を使用することも)。
まず、観点別評価があって、それぞれを加味して総合評価が5段階で付けられます。
1学期の中間テスト期末テストは易しめに作成
と、書いてきましたが、1年生の1学期、特に中間テストでは多くの中学校でテスト問題を易しくしているようです。ですから、5教科の平均点の合計が400点近いなんていうことも聞きます。この段階で英語で難しい問題を作成することは困難ですしね。
期末で少し難しくし、2学期からはそういった配慮がなくなるといよいよ「実力」がわかってきます。
子どもの状況がわかってきたら
夏休みにすること
すでに「まずい!」と思っている状況なら、手を打つ人と打たない人では差が出ます。これは将来本当に大きな差が出てきます。
誰もが、どこかではつまづいているのです。その時に早く手を打ったかどうかです。
選択肢は、塾・家庭教師もしくは、家族が教える!「やらない」はなしですよ。夏休み後つらいことになります。
〈塾・家庭教師の場合〉
もし塾に行くならこの場合、集団塾より個別指導塾の方がいいかもしれませんね。まず、わからないところがどこかを調べてもらって、そこだけは集中して取り組んでください。
〈家族が教える場合 さらのおすすめ〉
- 1学期にやったところの教科書を一緒に読んでみましょう。5教科全部。ここでは、時々質問を入れてください。たどたどしかったらもはや怪しいです。
- 国語の教科書を音読。すらすら読めているか、特に新出漢字が読めているかチェック。漢字練習帳の1学期範囲もチェック。(小学校漢字が書けているか?)
- 数学は問題を一緒に解いてみる。
- 算数問題ができているか確認を。要注意は分数のたし算・引き算。小数点の四則計算すべて(位取りの正確さ)。数字の大きい引き算。
- 英語は、暗記。まだ簡単です。暗記しましょう。
ゆっくりはその後で
「部活大変だから夏休みはゆっくりさせてあげようかな」と思っている中学生のお父さんお母さん。
夏休み1カ月前です。ぜひ家族で考えてください。学習計画のある夏休みと、ない夏休みでは、秋からの学習意欲に差が付きます。始まってからでは遅いですよ。
せっかく長い夏休み、それをどう過ごすかで秋以降の学習意欲が変化します。どうせうちの子はできないから・・・なんて言わないでくださいね。入学したころはそうでもなかったのに、徐々に力を付け、ぐんぐん伸びる子をいっぱい見てきました。
中学生の夏休みは忙しい。勉強も部活も家族旅行も。
では、計画進めてくださいね。