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(2017-06-21更新)
浪人することは当たり前と思って、少し余裕を持ってしまっている浪人生と保護者の皆様!息子がそうでしたが、1浪だから余裕余裕だなんて思っていてはいけません!チャンスはどんどん遠ざかってしまいますよ。現実は、現役生、1浪生が有利。
一方で、何浪してもチャンスはある!これも事実。3浪以上1,000人入学。この数字、期待しますよね。
浪人すればするほど遠のく医学部・・・なんですが
現役より1浪、1浪より2浪、2浪より…
事実は事実。浪人すればするほど受からない。高校と予備校2校のデータからもそれは間違いありません。
同じ模試の結果なら、若い子の方が受かる。もしくは、より偏差値の高い大学に受かる。しかも、女子の方が男子より厳しい。
女子は、出産育児でやめる確率が高いという実際の傾向から合格を少し抑え気味にしているのかもしれません。
先生に2浪で結果が出なかった場合は…と
高校の先生に、最後の進路指導の時に息子ははっきり言われています。
「この学校の生徒だから浪人して意味がないとは言わない。君くらいの成績で卒業して、今年も2浪で旧帝医学部に受かった子がいる。でも2浪までと期限を決めたほうがいいよ。それ以上になった場合結果が出せていないから。どうしているのかさえわからない人が何人もいる・・・。」
多分、その時です。私の頭の中に2浪まで、という基準ができたのは。
浪人生の比率は?
実際、医学部に入学した人達のうち浪人して入ってきた人たちはどのくらいなのでしょう?
政府の統計があります。「学校基本調査」。
これで浪人生が何人合格したがわかる・・・、あれ?ない。
平成28年度の新しい調査の中から該当するものをいくら探してもないのです。記憶違い?27年度も。やっぱりない。違う調査??
いえ絶対にこのフォーマット。と思っていたら・・・平成26年度に。どうやら、形式を変えてしまって、最近は高校卒業年別統計はやめてしまったらしいです。私の見方が悪い?
ということで、26年入学分を紹介します。参考資料1・2
入学志願者と入学者の比率
医学部医学科入学志願者・入学者の現役浪人比率は
まずは、国立大学の志願者数と実際の入学者数です。国立は1浪までで、う~んと頑張って入ってしまう感じですね。
平成26年入学志願者【国公立】
次は、私立大学の志願者数と実際の入学者数です。浪人したら、「私立は・・・」と言っていられませんから浪人生はいっぱい受けます。ですから相対的に現役生の比率は低くなります。
平成26年入学志願者【私立】
浪人すればするほど受かりずらくなるというのは本当かも
志願者数と入学者数を比率で見てみると明らかですね。浪人すればするほど、受かりずらくなるというのは事実のようです。
もう一つ、このデータを並べてみました。国立私立の順で、それぞれ入学志願者と入学者の順に並べてあります。
これを見ると、まず、私立の受験者の多さに改めて驚きます。延べ数なのでこういうことになるのですが、いずれにしても、入学者の数はこれだけ。(棒グラフを触ると、人数がわかります。)
1年に国公立私立全部合わせたら多浪1000人以上入学?
3浪以上の多浪は確かに不利。でも‥
多浪は確かに不利になります。でも、総数を見てください。なんと1,000人ですよ。入学者全体が約9,000人ですから、その中では確かに少数派です。でも、1,000人!
これをどうとらえますか?
ただし、再受験組が相当数含まれます。再受験して医学部を出た人達を知っていますが、その前の学歴、または職歴もすばらしい。そういう人達が、4浪以上には含まれているということを忘れてはいけません。
それにしても・・・
国公立と私立で現役と浪人の比率が違うワケ
国公立と私立で現役浪人比率が全く違うのは、いろいろ考えられます。
1.勉強のできる生徒は現役で国公立に受かるということ。
地方であっても、例えば県のトップ校で成績が10番以内というような人は(医学部を受けるとは限りませんが、最近の傾向は受ける確率が高いのも事実)国立大学の医学部を受け、特に問題もなくそのまま受かります。この場合、私立を受けることさえしません。
2.浪人生は後がないので、私立大学を1人で何校も受けるということ。
もう浪人できない・・・と考える浪人生が私立大学を1人で10校以上受けたりするので、総数がすごいことになります。そうすると現役生の比率が相対的に低くなります。
私立大学の合格を流す人も。来年の国立合格を目指して
それにしても・・・。私立の場合は、とにかく学費が高い。だから、現役または1浪で受かっても、もう1年やれば国立に合格するのではないかと期待して浪人する人が時々います。
もっとも、学費以外の理由で、受け直すのは他大学他学部でも日常茶飯事。あっ夫もそうだった・・・。
それなのに、私立大学の現役入学者比率は約3割。受験者比率から言っても妥当ですよね~。変だなあ・・・。
推測ですが、合格発表では現役生の割合をかなり高めているのでしょう。
息子のまわりにもいます。合格だったのに入学をやめて受け直した人が。ちなみに、私のまわりにもいます。ただ、次年度に吉と出るかは、賭けです。同じ大学を受けて、受からなかったという話はざら。現役で私立に受かった場合、決断はとても難しいことだと感じます。
私のアドバイス?
現役なら、どこに受かったかによります。でも、捨てるなんてもったいなさすぎ。現役ということで有利に受かったかもしれないのに・・・。
現役で〇〇大学受かったのに、次の年受からなくて、結局〇〇大学。という話を聞くたびに、まあそれも縁だから・・・と言っておきますが。ん~。
1浪なら迷いはありません。2浪目突入はやめたほうがいい。1年でも早く入学を。
若い頭で国家試験を受け、きつい研修医時代を乗り切る、それが良いと思います。
医学部医学科という項目が表の一番下に、追加みたいな形でありましたので、それを使いました。ただし、これも完璧ではありません。合計数字が、8,568名??この年の、定員合計は9,069名です。約500名どこへ?おそらく、学部別統計なので、違う学部名でカウントされているのだと思います。医者になるための学部学科名が医学部医学科とは限りません。それと防衛医科大学校。こちらは「大学」ではないので、このカウントには入りません。(この統計では、大学名は一切わからないので、あくまで推測です。)