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(2017-06-24更新)
地方の公立高校生の進路希望
最初はみんな国立大学志望
現役の時は、地方の公立高校で進学校に在籍していました。ほとんどの生徒が、国立大学志望です。
これは、都市部の人は想像できないでしょうが、地方の公立高校の国立大学信奉は半端ではありません。
様々な理由で高校の説明会は過去に何十回と行っています。
進路指導の先生からの話は必ず行われます。
「本校は国立大学に何十パーセント合格しています。」「国立大学に現役で合格するよう指導します。」
連呼します。そして、今年の卒業生の現役合格率75%、国立大学現役合格率30%というように数字を言うわけです。
そんなに偉いことかなあと、私立大学出身の私はいつも引いてい見てました。なぜか私立大学のことはほぼ無視。最後に、数十秒ちょこっと、早稲田大学も30名受かっています、みたいに言うだけ。
医学部の説明をしているわけじゃないですよ。
全大学全学部についての話です。最初から洗脳されて行きますので、国立大学なら、現役で行けるならどこでもいい、という生徒が必然的に多くなります。
ご家庭の経済状況のこともありますので、他人がああだこうだ言えませんけど。
私立大学医学部確かに受験していました。現役の時も
地方進学校のこうした雰囲気の中、国立大学受験に向かって準備が進められていきます。成績的に無理とかそういうことは関係ありません。
全員が国立大学志望と言っても過言ではありません。私立大学志望と言える空気がありません。
センター試験は、み~んな申し込みます。(私立も参加しますけどね。)
もちろん、息子も国立大学志望です。親も含めて、私立大学へ行くという意識がなかったので。
それでも私立医学部を受験したのは、私立医学部の受験ってどういうものなんだろう、という本当に軽い気持ちです。
本気というより、試験に慣れるため。2校受験しました。当然1次にも受かりません。
どちらにせよ現役ではどこも受からない、と家族の誰もが思っているので、ショックさえ受けない・・・。今思い出しても、カツを入れたくなります。
これでは、高校生に入学したころから対策をしてきている私立医学部志望の受験生と競争になりません。そういう必死な受験生がいるということさえ知らないのです。
そして1浪目 まだまだ国立大学医学部志望です
まだまだ、まわりの医学部受験生と同じで、志望は国立大学です。国立大学と私立大学。
費用が違いすぎる医学部。国立と私立の格差
国立と私立で学費がこんなに違う学部はほかにありません。
学費と生活費をどう確保するか。
医学部以外でも多くの受験生の関心ごとですが、私立医学部(医学部医学科※今後医学部とするのは医学科のことです。)の学費については、額が大きすぎて受験生自身が考える問題ではありません。親が考える問題です。
この場合、親が国立大学と考えている以上、話は進んでいかないので、現役と1浪時には息子も国立大学を中心に考え、勉強してました。
医学部志望突っ走るか、学部変更か
医学部だけを狙う、それは医者志望者にとっては当たり前のはずですが・・・
医師国家試験を受けるには医学部卒でなければ
医師になるには、医師国家試験を受け合格しなければなりません。
厚生労働省から出ている今年度の医師国家試験の受験資格は、こうなっています。「 学校教育法に基づく大学において、医学の正規の課程を修めて卒業した者(平成29年3月10日(金曜日)までに卒業する見込みの者を含む。)」
簡単に言うと、医学部に入り、6年間の全過程をクリアした人でないと試験を受けられないよ、ということ。
確かに、違う学部から医学部への編入を認めている大学もあります。でも、あまりに数が少ないので現実的ではありません。医師になりたいなら、何としてでも医学部へ・・・。
国立に受からなかったら私立?単純ではない学費の問題
とてつもなく大きい学費の問題
私立医学部の学費は大問題です。普通の家庭にとっては。生活費のことも考えなければなりません。勉強が忙しいので、アルバイトも限られています。
国立医学部が無理なら、学部変更。地方では特に
地方の高校生が、「このまま国立大学医学部に入れなかったらどうしよう?」と迷いだした時、「それなら私立医学部へ」とはまずなりません。学科を絞れる私立大学医学部、他学部ならそうなる可能性がたかいでしょうね。でも、医学部だとなかなか・・・。
高校の進路の先生に聞いてみました。
現役にこだわる最近の風潮
現役志向強いですよね。いろいろと難しいことが多い医学部。そこに、「現役で受かることが難しいなら医学部受験やめようかな・・・。」という思いが重なることもあります。
子どもの現役志向が強すぎて、さっさと志望先を変更してしまう様子にとまどう親さえいます。親の世代は、浪人することが当たり前の時代でしたから。
そういう中で、医学部志望は変えないということで、息子はやってきました。